今回は貰い物の100V単相エアーコンプレッサのコンデンサを交換してみました。
コンプレッサーは東芝の昔のコンプレッサーGP5-7S4です。
症状
症状としてエアーコンプレッサーが起動してモーターが回り始めてすぐに消費電力が跳ね上がってブレーカーが落ちてしまっていました。
もちろん圧力が高くなっていくと仕事量が増えるので消費電力は大きくなっていくのですが、圧力が高くない状態でも消費電力が大きくなっていました。
圧力を抜いた状態でモーターとコンプレッサーをプーリーベルトで手で回してみても明らかに負荷が高い等はないので電気的な原因かなと推測しました。
単相モーターの原理
ということで単相モーターの原理の復習です。
以下のサイトが分かりやすかったので、こちらから画像や説明を抜粋します。
オリエンタルモーター ACモーターの原理と構造|オリムベクスタ
まず、始動用コンデンサと運転コンデンサの二種類が単相ACモータにはありますが、始動用はその名の通り始動用で運転が始まると自動で切断される(遠心クラッチ?)のでここでは言及しません。
この運転コンデンサを用いて交流100Vから、普通の位相と90度位相がずれた電流を流すことでモーターの軸を回す力を発生させます。
この図でのCが運転コンデンサになります。
Wsに流れる電流をWlに対して90°進めることで交互に電極を変えてモーターを回転させます。
そして、90°必ず進むかというと、その位相差はコイルであるモーターのインダクタLとコンデンサの静電容量Cで決定されます。(回路的には負荷Rも効く?)
なので静電容量が変化すると位相差がずれていって回りにくい(負荷がかかる)状態になって消費電力が大きくなっているのではないかという推定です。
実際に使われている交流用の大型電解コンデンサーは経年劣化がよく生じるようです。
症状としては
- 静電容量低下
- ショート
が主な症状なようです。
以下に詳しく説明があります。
コンデンサ交換
ということでコンデンサを交換します。
水色のカバーを外すとコンデンサが出てきます。
丸いほうが始動用コンデンサで角ばっている方が運転コンデンサになります。
アマゾンでも購入することができましたが、納期が長かったので今回は秋葉原の千石商店で店舗購入しました。
PATIKIL 40uF 40MDF 450V AC ファン始動コンデンサ 2個 CBB65 円形 実行コンデンサ ACモーター運転 エアコン冷却ヒートポンプ凝縮器用 ストレート
新しいコンデンサをはんだ付けしてタイラップで固定して蓋をすれば交換作業完了です。
効果
交換して始動してみると今までブレーカーが落ちるようなタイミングではブレーカーが落ちなくなったような気がします。
しかし、電源配線等から見直して色々対策したのでどれが効いたのかは定かではありません。(プラシーボ効果かも。。。)
まぁ、どちらにせよ、再び問題なくコンプレッサー使えるようになったので問題なしです。
以上、コンデンサ交換作業でした。